音楽制作実績

シンクロナイズドスイミング

アーティスティックスイミング(シンクロナイズドスイミング)は、水深3m以上のプール内で音楽に合わせて肉体を動かし、それぞれの技の完成度、同調性、構成、表現力などの得点で競われる、芸術的な要素の強い競技です。中でも、"シンクロナイズド"の言葉通り同調性に大きなポイントが置かれます。
アーティスティックスイミング(シンクロナイズドスイミング)の音楽は、選手同士が技を同調させるための単なるBGMではありません。選手自身が技術面でも心理的な側面からも音楽に同調する事で、技や表現をより引き立て、その結果、演技全体のコンセプトが十二分に発揮されます。選手の演技、コーチの演出。それを受けた(審査員を含む)観客の心が一体となった瞬間、人種や国境をたやすく越えて会場全体が一体化します。「感動をつなぐ架け橋となる音楽を」私達がアーティスティックスイミング(シンクロナイズドスイミング)の音楽制作に携わる中で大切にしてきた事です。

※国際水泳連盟が「シンクロナイズドスイミング」から「アーティスティックスイミング」に種目名を変更したことを受け、2018年4月1日より、日本水泳連盟においても「アーティスティックスイミング」に統一されました。
音楽制作について
2016年 リオ五輪
デュエットFR「風姿雷伝」銅メダル
チームTR「弥栄日本」、FR「AMATERASU~輝く夜明け」銅メダル

Composition & Arrangement:大沢みずほ
Co-arrangement:佐藤亘
Sound Producer:栃尾恒樹
Engineer:栃尾恒樹

2015年 世界水泳 ロシア・カザン大会
チームTR「弥栄日本」銅メダル
「弥栄(いやさか)日本」のテーマで臨んだKAZAN世界水泳2015。 11年ぶりに日本代表ヘッドコーチに復帰した井村雅代コーチの元、アテネ五輪以来のオリジナル音楽を制作。 選手達の力強い演技を後押しできるようにこれまでとは異色のリズム中心のアレンジで勝負に出る。 世界水泳のチーム種目としては8年ぶりに見事銅メダル獲得。

動画はこちらからご覧頂けます。
http://www.tv-asahi.co.jp/sekaisuiei2015/movie/
Composition & Arrangement:大沢みずほ
Co-arrangement:佐藤亘
Sound Producer:栃尾恒樹
Engineer:栃尾恒樹

2004年 アテネ五輪
チームTR「阿波踊り」FR「サムライ in アテネ」銀メダル
デュエットTR「Sakura2004」FR「Japanese Doll」銀メダル

Composition & Arrangement:大沢みずほ
Co-arrangement:和田耕平
Sound Producer:栃尾恒樹
Engineer:栃尾恒樹
Synthesizer Programmer:鷲嶋勉


チームFR「サムライ in アテネ」

デュエットFR「Japanese Doll」
2001年 世界水泳福岡大会
デュエットFR「小劇場」金メダル
チーム「侍」銀メダル
立花美哉ソロ「プリンセス Kaguya」銅メダル
頭ひとつもふたつも抜きん出ている強豪ロシアに実力的には肉薄している立花・武田両選手のデュエットのテーマに、複数のパントマイムからなる「小劇場」を採用。"笑い"も人の心を動かすという点で芸術であるという考えの元、ロボット、釣り、自転車をコミカルに表現。終幕では観客の手拍子を誘うという斬新なルーティンは、同じく"ロボット"というテーマをぶつけて来たロシアを圧倒し、日本シンクロ界初の金メダルを記録する。
Composition & Arrangement:大沢みずほ
Sound Producer:栃尾恒樹
Engineer:栃尾恒樹
Synthesizer Programmer:鷲嶋勉


デュエットFR「小劇場」
2000年 シドニー五輪
チームTR「空手」銀メダル
デュエットFR「MATE」銀メダル
前五輪から4年をかけて実力・評価を高めてきた日本チームのテクニカルルーティンと、今大会から採用が復活した、デュエットのフリールーティンの音楽制作を担当。
チーム・テクニカルルーティンには、「空手」をテーマに採用。ポップな旋律を奏でるファンキーなエレキギター、選手自身の声を盛り込んだ威勢のよさ、 和楽器による優美なシーンの相乗効果で、会場全体が総立ちになる、想像を遥かにこえる賞賛を浴びたと共に、井村ヘッドコーチならではの「スポーツとしてのシンクロ」を世界に披露した瞬間ともなった。
デュエット・フリールーティンは「MATE」。立花・武田両選手の個性を、 サックスと琴(洋と和)に置き換え、フリージャズの要素、日本の伝統音楽の間を随所に盛り込んだ、両選手でしか演じられないといっても過言ではない高度なルーティンとなった。
Composition & Arrangement:大沢みずほ
Sound Producer:栃尾恒樹
Engineer:栃尾恒樹
Synthesizer Programmer:鷲嶋勉
E.Guitar:鈴木正和(「空手」)
尺八:三好芫山(「空手」)
琴:香田律子(「空手」「Mate」)
Saxophone:栃尾克樹(「Mate」)

チームTR「空手」
1996年 アトランタ五輪
チームTR「忍者」FR「日本」銅メダル
今では主流となっているチーム競技がはじめて採用される事になった五輪において、まずは、日本を知ってもらう、日本ならではの表現を盛り込む事が主題とされた。
テクニカルルーティンのテーマには、当時映画等で取り上げられ注目されていた「忍者」を採用。和楽器をベースにしながら、威勢のいいかけ声や手裏剣・刀の効果音、ラプソディ・イン・ブルーの主題等を盛り込む等、開催国・アメリカの観客が楽しめる内容に仕上げる事で、会場全体が一体化するムードを産み出した。
フリールーティンのテーマは日本の四季をベースとしたその名も「日本」。開催前年度の視察の際に、広い会場に響き渡れば最適だと直感した石笛、鼓、、拍子木等、西洋音楽にはない楽器屋独特の間でのシンクロナイズをふんだんに盛り込み、ゴスペル発症の地に経緯を表して高らかに歌い上げた八木節等観客・審判員に日本の音楽・情感をたっぷり感じさせた楽曲はまた、国内の"和"をテーマにしたTV番組で頻繁に用いられている。
Composition & Arrangement:大沢みずほ
Sound Producer:栃尾恒樹
Engineer:栃尾恒樹
Synthesizer Programmer:鷲嶋勉
Vocal:中田幾子、小野ひとみ
石笛:横澤和也
鼓:大倉正之助

チームTR「忍者」

チームFR「日本」
1994年 世界選手権ローマ大会
奥野史子ソロ「夜叉」銀メダル
シンクロナイズドスイミングといえば「華やか」「美麗」そして「笑顔」が基本であった時代に、「笑わない」という画期的なコンセプトを持って取り組んだルーティン。"夜叉"をモチーフに、怒りや憎しみといった人間・女性の情念を見事に演じ切った奥野選手は、世界選手権ソロ史上初の芸術点オール満点を記録、並びに日本シンクロ界初の銀メダルを獲得した。
Composition & Arrangement:大沢みずほ
Sound Producer:栃尾恒樹
Engineer:栃尾恒樹
Synthesizer Programmer:鷲嶋勉
Vocal:小野ひとみ、林田典